マッキンリーからデナリになった理由と過酷で偉大な山に挑む理由
9/3のNHK特集は「デナリ大滑降」です。デナリって知らない山だなあと思ったら、元々マッキンリーと呼ばれていた山でした。これならなじみがある。しかし、なぜ名前が変わったのでしょうか。そしてデナリはエベレストよりも、すごいらしいことが分かりました。
NHK特集「世界初 極北の冒険 デナリ大滑降」
高度6000mからの滑降
— NHK広報局 (@NHK_PR) 2017年8月31日
最大傾斜55度の絶壁
酸素は平地の4割
無茶しやがって…。
NHKスペシャル
「世界初 極北の冒険 デナリ大滑降」
3(日)夜9:00[総合]https://t.co/MNaKOOXs4g pic.twitter.com/nrEjzuCNIV
クレイジージャーニーにも出演した佐々木大輔さんが標高6000mから滑り降りる迫力の映像。ドローンで可能になったと思われるすごい映像もぞくぞく飛び出します。
迫力の映像もそのはずで、北米最高峰マッキンリー改めデナリは非常に厳しい山で多くの冒険家が命を落としてます。有名なところでは世界の難山を数々制した大冒険家の植松直己さんですよね。
マッキンリーからデナリになった経緯
植松直己さんが消息を絶ったことで、マッキンリーの名前は心に刻み込まれています。しかし、それが」いまではデナリになっている。なぜ?
デナリという名前に変更されたのは、2015年。最近ですね。もともと第25代大統領マッキンリーからとられた名前でした。それを2015年オバマ大統領の先住民を重視する政策により、山の位置するアラスカ内陸部に住む先住民族アサバスカンが読んでいたデナリに変更された。
もともと山の周辺はデナリ国定公園と呼ばれていて、公園はデナリ、山はマッキンリーというねじれ現象がおきていたが、それが解消された形だ。
「デナリ」とは先住民族アサバスカンの人たちの言葉で「偉大なもの」という意味。デナリ山は「偉大な山」というわけだ。
デナリはエベレストよりも厳しい山
偉大なだけあり、デナリは非常に厳しい山です。標高こそ6194mで世界最高峰のエベレスト(これもチョモランマと呼ばないといけないですね。)の8848mに及びませんが、標高ではなく、比高という基準でみるとすごいんです。
標高は海抜0mからの山の高さを表したもの。比高はふもとから頂上までの高さ、つまり実際に登る高さです。
比高で考えると、チョモランマは登り始めるチベット高原がかなりの高地なので、比高は約3700m、一方のデナリは約5600mあります。
実際の高さ以外にも厳しい条件があります。高緯度に位置することです。もちろん厳しい寒さにもなりますし、夏は白夜、冬は明るい時間がほとんどなくなる。かつて7000m地点で-70℃を記録したことがあるそうだ。
それと高緯度にある高度な山なので、非常に空気が薄い、低酸素環境にあります。高山病になりやすく、ちょっと激しく運動するとすぐに息がきれる。
そんな過酷な環境でも、なぜ人は目指すのでしょう。理解に苦しみますが、この佐々木大輔さんが、急傾斜を滑り降りる映像は非常に美しく、神々しささえあるような気がします。
実際にデナリ登山を成し遂げた石川直樹さんの日記